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WCRPとACRPにおいて

島薗進・宗教学とその周辺 心なおしによる平和――現代日本の仏教平和主義――より。

二〇〇一年、世界宗教者平和会議で、日本委員会の事務総長であり、天台宗の僧侶である杉谷義純は、

「テロの再発を防ぐには、(1)貧困と抑圧の追放、(2)公平な社会、(3)固有の文化伝統の尊重、の三つの方策を実現することが重要であると論じた。とくに貧困が大きな問題であることを強調して、杉谷は次のように論じている。

 確かにグローバリゼーションの荒波は瞬く間に世界をおおい、特に経済的側面で多くの恩恵をもたらしたものの、一方では大きな歪みを生み、国家、地域間に甚だしい格差が生じました。又科学技術万能主義は、あちこちで伝統文化の破壊をもたらしました。このような近代文明の負の遺産は、かつての歴史上の負の遺産の発生が、戦争や違法行為の結果生じたのと異なり、合法的な政治や経済活動の結果生じたことに注目しなければなりません。すなわち、ますます富める国と貧しさが少しも改善しない国の出現は、合法的な結果であったとしても、それは人類全体の福祉の観点から見れば決して好ましいものでないことを宗教者は声を大にして叫ばなければなりません。何故ならば大きな格差は貧しい人々の絶望を生み、それがやがて怨みへと転ずるのにそう時間がかからないからです。」

二〇〇二年、アジア宗教者平和会議で、議長の杉谷義純は討議の結果のまとめを次のように述べている。

「私たち宗教者は、いかなるテロをも容認することが出来ないことを再認識する。テロリストを自由の戦死と呼んで容認したり、テロに対する国家の報復行動もテロ行為に他ならないので、これを正当化してはならない。すなわち、無辜の市民を死に至らしめる行為は絶対に認めることは出来ない。しかしながら、私たちは中東における未来ある若者が自爆テロに走らざるを得ない現実に対し、単にテロを批難するだけではなく、宗教者として深い洞察力をもってテロの背景にも注意を注がなければならない。」

「人間をこのような状況に追いやる行為は、テロ同様に厳しく批難されるべきである。すなわち、人権の抑圧、不平等は必ずしも専制国家ばかりが行っているのではなく、民主主義国家といわれる先進大国の行為が結果的に多くの差別を生んでいること、その国の政府はもちろん、その宗教者及び市民に対し、自分たちの国が誤りを犯していることを知らせなければならない。」

なるほど。常識的な見解だ。ただ、注目すべきは、テロを起こすような状況に追いやる先進国の行為がテロ同様に激しく批難されるべきであるとのべていることだ。これはかなり驚いた。それをいえることはかなりよいことだ。

「WCRPとACRPは国際的な組織であるが、その結成の過程から今日に至るまで、日本の宗教者、宗教教団、宗教協力組織はたいへん大きな役割を果たしてきた。」とある。
その大きな役割を果たしてきた日本宗教者である杉谷氏の先の発言は、現代日本の宗教者の平和運動を理解する上で、きわめて大きな意義をもっていると島薗氏はいう。
その日本におけるもっとも力強いリーダーとよべる庭野日敬がいるという。
「その平和思想は広く今日の日本の仏教の、また日本宗教の平和思想の特徴をよく示していると思われる」と島薗氏はいう。

島薗氏のブログは続いて、その特徴を述べていく。
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パン

Author:パン
玉城康四郎を尊敬する無宗派大乗仏教徒。一仏乗依拠。
終地の禅定を重視するが、多神教的であるアニマ・魂を尊重したい。また、自我の現実世界での役割も重視したい。
リベラル。無党派大衆運動を支持します。
会社員。

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